ANU 老年内科
こんにちは、オーストラリア後半組の片割れです。
後半組のブログは相方が頑張ってくれていたので微笑ましく見ていたんですが、最近並々ならぬ圧力を感じるのでそろそろ重い筆を持ち上げようかと思います。
さて、今回は僕が先月回っていた老年内科を紹介します。
老年内科といえば、毎年とても人気の高い科としてオーストラリアに留学する医科歯科生の中では有名です。去年は4人中3人も回っていたんですが、今年は恐らく病院側の都合でなかなかこちら側の希望が通らず、たまたま僕だけが運良く回れることになりました。
老年内科には病棟が3つあり、
急性期病棟
亜急性期病棟
GAPU(Geriatric Assessment and Plan Unit)
の3つがあります。
僕が主に実習を行なっていたのはGAPUというところで、老年内科に入院が決まった患者さんのファーストタッチを行い、急性期病棟、亜急性期病棟、もしくは他科の病棟に振り分ける役割をしています。基本的に患者さんがGAPUにいるのは48時間以内なので入れ替わりが多く、それぞれの専門科に縛られることなく多彩な疾患を経験することができました。
具体的なスケジュールとしては、
8:30〜10:30 Ward Round
いわゆる回診のことです。先生が毎日患者さんの話を聞き、また身体診察や検査結果から病状を把握します。頭のてっぺんから足のつま先まで丁寧に身体診察をしている点が印象的でした。また他の科と比べて先生が患者さんに対して話すスピードがゆっくりなので、リスニングの練習にもなりました。回診が終わると、チームの先生たちと院内のカフェテリアにコーヒーを買いに行きます。
10:30〜12:00 病棟業務の見学
回診後にコーヒーを飲んで一息ついた後は、上級医の先生の病棟業務(経過の確認や患者さんの家族への病状説明、包交などの病棟処置など)を見学していました。あまりにデスクワークしかない時などは、亜急性期病棟の回診に参加することもありました。
13:00〜16:00 各種レクチャー、手技・検査の見学や実践
これは曜日によってばらばらで、Grand Roundといった内科共通のレクチャーのような規模の大きいものから(無料の昼ごはんが出ます)、老年内科の先生たちが持ち回りで発表を行うイベントに参加したり、また先生との一対一の講義があったりしました。その他採血やライン留置などの手技をやらせてもらえたりもします。
一見するとよくありそうな実習のスケジュールですが、何故老年内科がこんなにも人気なのかというと、その理由として
①先生方がとても教育熱心
②自分の好きなように実習を組み立てられる
という2つが大きいのではないでしょうか。
①に関しては、例えば回診中に患者さんの身体所見について聞かれたり、検査データの解釈や治療薬についてなどについて質問され、わからなかった場合には丁寧に教えてくださいました。回診中に、学生にここまで時間を割いてくれる科は珍しいのではないでしょうか。そしてどの先生もとても優しいです。
②についてですが、午前中の回診と病棟業務が終われば午後の実習は基本的には自由です。患者さんの問診や身体診察を行なって先生にフィードバックをしてもらったり、採血やライン留置などの手技がしければ手技を、また先生に自分が興味のある事柄について伝えると、それについてのレクチャーをしていただけたり、また自分が調べたい事柄があれば図書館に調べに行ってもオッケーです。僕は1週間ごとに自分のやりたいことのテーマを決めていたので、週を追うごとに成長を実感することができました。
オーストラリアでの実習は、他の国の実習に比べて比較的選べる科の選択肢が多いというところが魅力の一つです。その中でも老年内科はかなり留学生向けの充実した科だと感じました(実はANUの学生は医科歯科生と違ってかなりやることが決められていて大変なようです)。良くも悪くも自分次第で、自分の求める密度・内容の実習にできるということですね。来年以降にオーストラリアで実習する人は是非選択してみてはどうでしょうか。
後半組のブログは相方が頑張ってくれていたので微笑ましく見ていたんですが、最近並々ならぬ圧力を感じるのでそろそろ重い筆を持ち上げようかと思います。
さて、今回は僕が先月回っていた老年内科を紹介します。
老年内科といえば、毎年とても人気の高い科としてオーストラリアに留学する医科歯科生の中では有名です。去年は4人中3人も回っていたんですが、今年は恐らく病院側の都合でなかなかこちら側の希望が通らず、たまたま僕だけが運良く回れることになりました。
老年内科には病棟が3つあり、
急性期病棟
亜急性期病棟
GAPU(Geriatric Assessment and Plan Unit)
の3つがあります。
僕が主に実習を行なっていたのはGAPUというところで、老年内科に入院が決まった患者さんのファーストタッチを行い、急性期病棟、亜急性期病棟、もしくは他科の病棟に振り分ける役割をしています。基本的に患者さんがGAPUにいるのは48時間以内なので入れ替わりが多く、それぞれの専門科に縛られることなく多彩な疾患を経験することができました。
具体的なスケジュールとしては、
8:30〜10:30 Ward Round
いわゆる回診のことです。先生が毎日患者さんの話を聞き、また身体診察や検査結果から病状を把握します。頭のてっぺんから足のつま先まで丁寧に身体診察をしている点が印象的でした。また他の科と比べて先生が患者さんに対して話すスピードがゆっくりなので、リスニングの練習にもなりました。回診が終わると、チームの先生たちと院内のカフェテリアにコーヒーを買いに行きます。
10:30〜12:00 病棟業務の見学
回診後にコーヒーを飲んで一息ついた後は、上級医の先生の病棟業務(経過の確認や患者さんの家族への病状説明、包交などの病棟処置など)を見学していました。あまりにデスクワークしかない時などは、亜急性期病棟の回診に参加することもありました。
13:00〜16:00 各種レクチャー、手技・検査の見学や実践
これは曜日によってばらばらで、Grand Roundといった内科共通のレクチャーのような規模の大きいものから(無料の昼ごはんが出ます)、老年内科の先生たちが持ち回りで発表を行うイベントに参加したり、また先生との一対一の講義があったりしました。その他採血やライン留置などの手技をやらせてもらえたりもします。
一見するとよくありそうな実習のスケジュールですが、何故老年内科がこんなにも人気なのかというと、その理由として
①先生方がとても教育熱心
②自分の好きなように実習を組み立てられる
という2つが大きいのではないでしょうか。
①に関しては、例えば回診中に患者さんの身体所見について聞かれたり、検査データの解釈や治療薬についてなどについて質問され、わからなかった場合には丁寧に教えてくださいました。回診中に、学生にここまで時間を割いてくれる科は珍しいのではないでしょうか。そしてどの先生もとても優しいです。
②についてですが、午前中の回診と病棟業務が終われば午後の実習は基本的には自由です。患者さんの問診や身体診察を行なって先生にフィードバックをしてもらったり、採血やライン留置などの手技がしければ手技を、また先生に自分が興味のある事柄について伝えると、それについてのレクチャーをしていただけたり、また自分が調べたい事柄があれば図書館に調べに行ってもオッケーです。僕は1週間ごとに自分のやりたいことのテーマを決めていたので、週を追うごとに成長を実感することができました。
オーストラリアでの実習は、他の国の実習に比べて比較的選べる科の選択肢が多いというところが魅力の一つです。その中でも老年内科はかなり留学生向けの充実した科だと感じました(実はANUの学生は医科歯科生と違ってかなりやることが決められていて大変なようです)。良くも悪くも自分次第で、自分の求める密度・内容の実習にできるということですね。来年以降にオーストラリアで実習する人は是非選択してみてはどうでしょうか。
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