NICU at Brigham and Women's Hospital
こんにちは!Brigham and Women's HospitalでNICUをローテしていたKoichiroです。
一昨日でちょうど4週間の実習が終わりました!
コチロー、コチチローなど吹き出しそうな呼び間違いが多発してるので、Koに統一しつつあります。
コチロー、コチチローなど吹き出しそうな呼び間違いが多発してるので、Koに統一しつつあります。
さてさて、今日は今更ながら4月の実習のお話です!
私はNICU(Newborn Intensive Care Unit)、要するに何かしらの疾患または早産のために重症な状態で生まれた赤ちゃんが入院する場所で実習を行っていました。日本だとエヌアイシーユーですが、こちらだとニキューです。
ニキュー。にきゅー。可愛い。
ニキュー。にきゅー。可愛い。
我らが東京医科歯科大学のNICUには現時点でベッドが6床ありますが、Brigham and Women's HospitalのNICUにはなんと60床。さすがアメリカ。年間3000件のお産があり、1000人以上の赤ちゃんが入院するそうです。
実習の1日の流れはこんな感じ
7:15-7:50 夜勤の先生から申し送り(引き継ぎ)
7:50-8:30 朝回診に向けて情報収集
8:30-10:30 朝回診、担当患者についてプレゼン
10:30-11:00 放射線科の先生による読影講座
11:00-13:00 身体診察、手技見学、出産見学などいろいろ
13:00-14:00 インターン(卒後1年目)向けのレクチャー
14:00-16:00 課題に向けて論文検索など
16:00-17:00 夜勤の先生に申し送り
→帰宅!
大学での実習と比較すると朝は早いですが17:00には帰れて22:00に寝て5:00に起きるという流れでした。あら健康。
ひとつひとつ詳しく説明したいところですが、面白いなと思ったポイントだけいくつかご紹介します!
- 放射線科の先生による読影講座
毎日10:30-11:00には、気になる症例を持ち寄って放射線科の先生に読影(レントゲンやMRIなどの画像を読む)してもらってディスカッションするカンファがあります。
丁寧に読み方を解説してくれるので学生でもとても勉強になりました。ここに限らずカンファ中は飲食オッケーです。一緒にローテしていたインド人の学生は頻繁にカレーを食べてました。ねぇ、匂い強いよ?
- Evidence-based Talks
教育担当の先生に「何か気になるトピックがあったらいつでも最新の論文調べてまとめて気軽に発表してね。エビデンス(根拠)に基づいた話だったらなんでもオッケー。だってここはハーバードだからね!」と初日に言われました。
渾身のドヤ顔でした。
渾身のドヤ顔でした。
ここの病院の先生は本当にびっくりするぐらい優秀(何を質問しても大体綺麗に答えが返ってくる)なのですが、最近発表された知見とかだと流石に知らないこともあるようで
「君は学生でまだまだ知らないことばかりだと思うけど、これは私たちに新しいことを"教えて"くれるチャンスでもあるんだよ。」とのことでした。まだまだ未熟な学生にも関わらず、ずば抜けて優秀な先生に新しい知見をもたらす役割も担っている、という気運が醸成されていて、素晴らしいなぁと感じました。
結局この課題は4週間で4回発表しました。1回だけ「この研究は知らなかった!面白いね!」と言ってもらえましたが残りは全部「Good job! でも最近こういう論文もあったから調べてみてよ」でした。はい惨敗。インド人の学生は見事な発表でした。
カレーを手で食べるのは自宅でだけだそうです。
カレーを手で食べるのは自宅でだけだそうです。
1ヶ月終えてみての感想としては、
- 発言することの大切さ
ディスカッションやレクチャーで日和って無言を極めていると、日本のように「あなたはどう思う?」などと話を振ってくれる親切な人はいません。みんな自分の意見を主張することに集中しています。黙っていてもひたすらに置いていかれて、もはやいないものとみなされるだけです。ほんと空気。
これはまずいと思い2週目くらいから頑張って積極的に発言しましたが結局ローテーション最後の総評にて「もっと積極的に発言したほうがいいよ。アインシュタインでも黙ってたら頭がいいかなんて分からないでしょ?笑」なんて言われてしまいました。うーん、来月の課題です。
- "褒める"文化
人によるとは思いますが、アメリカでは何をしても"とりあえず褒める"という文化があるようです。good, greatは当たり前、wonderful, awesome, excellentなどなど様々な褒め言葉が次々と飛んできます。
ただそこで調子に乗ってはいけません。
めちゃくちゃ褒められた後に「何か改善点ありますか?」と聞くと…
山ほどダメ出しが返ってきます。
全然excellentじゃないじゃん…
日本の教育における評価は引き算(欠点の指摘)ですが、アメリカでの評価は足し算(良いところの積み重ね)であるように感じます。
褒めて伸びるタイプはどこまでも伸びていきますが褒められて調子に乗るタイプだと褒め言葉を真に受けて自ら成長を止めてしまうでしょう。
ただし褒められることは確実に学びのモチベーションになります。頑張った課題に対して大袈裟にでも褒められると、やっぱり普通に嬉しいよね。そこは日本の教育が学ぶべきところであるように思います。
褒められた良いところを自分でも認めてあげつつまだまだ改善できるところはたくさんあるはずからもっと良くしていこう、そんなマインドセットが求められていると感じます。
- インド人はほんとにカレー好き
インド人曰くカレーはライスと一緒に手でこねてボール状にしてから口に運ぶのがコツとのこと。実演までしてくれました。ありがとう、でもやらないよ。
とりあえずこんな感じでしょうか。最後に関連する写真をいくつか載せておしまいにします。
急性期患者の病室は全室個室...綺麗すぎました |
スタッフラウンジ(休憩室)には常にピーナッツバターとクラッカーが常備されています。 さすが肥満大国アメリカ。 |
NICUは患者家族に感謝されることが圧倒的に多い科であるように思います。 毎日のように感謝の品(主にドーナツやピザ)が届けられていました。 |
新生児蘇生のシミュレーションもたくさんやりました |
毎日病院内でハープを演奏する謎の貴婦人 |
我ながらプレゼンは頑張りました。えらいえらい。 |
ミーハーなのでフリース買っちゃいました。かっこいい。 |
最後に、チームの皆さんとパシャリ。 とってもお世話になりました |
今月はかなりプレゼンを詰め込んでしまって体調管理がギリギリでしたが、なんとか乗り切りました。食べたいものを一緒に食べにいってくれる同期に支えられましたね。本当に良いメンバーに恵まれてます。来月も実りある1ヶ月にしようと思います。
次回はボストンの食についてお話できればと!
ではでは(^_^)/
ではでは(^_^)/
Koichiro
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