実習 at Vanderbilt -小児血液・腫瘍科-
こんにちは。Vanderbilt University Medical Centerに留学しているMarieです。
日本でこのスケジュールだったらおそらく2日目には退屈してしまうと思うのですが、こちらではかなり楽しい!というのは、患者さんとのファーストコンタクトは完全に学生に任されるからです。患者さんと話すのが好きな性格なので、本当に楽しく実習しています。
こちらにきてちょうど一週間が経過しました。一人で留学、友人ができずに帰国することになってしまったらどうしようと言う不安も少しありましたが、仲の良い友人もできて、実習もお休みもとっても充実しています。毎日楽しい。
さて、本日は具体的な実習内容について少しお話をしたいと思います!
前回の投稿(http://tmduoce2018.blogspot.com/2018/03/vanderbilt-universitymonroe-carell-jr.html)でもお話しましたが、私はこの4週間、小児血液・腫瘍科をローテートしていてOut Patient(外来)とIn Patient(病棟)で2週間ずつ実習をさせてもらえます。
始めの2週間は病棟実習がしたい!と先生に伝えて病棟実習を開始したのですが、他の学生との兼ね合いで翌日に外来に飛ばされたので(笑)、1週間で両方フライング経験することになりました。せっかくなので両方の様子をまとめてご紹介したいと思います。
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1. 病棟実習
まずは病棟実習について。担当患者さんの経過を追ったり、診察したりするのが主な実習内容です(これを担当患者を"pick up"すると言います)。
一日のスケジュールはこんな感じ。
- 6:00 集合。担当患者さんのpick up、朝回診のプレゼン前の準備。
- 7:45 レジデントと一緒にMorning Conferenceに参加。小児科領域全体の症例検討を毎日行う。コーヒーがもらえます。
- 8:45 朝回診。だいたい11:00前まで回診します。
- 12:00 レジデントと一緒にNoon Conferenceに参加。症例検討の時もあれば、新薬の説明会だったり、内容は様々。ピザがもらえます。
Noon Conference終了後、担当患者さんのpick upをしてカルテを記入したら終了です。小児血液・腫瘍科ではだいたい16時くらいに帰宅できます。
日本で行なっている学生実習との相違点はたくさんありますが、とにかく朝が早い!初日のスケジュール説明の時に、教授の前で思わず驚きをあらわにしてしまいました(笑)。ただこちらの学生曰く「6時は普通だよ、外科だと3時とかあるよ」だそう。ひえぇ。また、日本での実習よりも患者さんを多く担当させてもらえます。一度に担当する患者さんは平均して3, 4人程度です。
そして何より嬉しいのが、学生のプレゼンに対してのフィードバックがとても丁寧なこと。医学的な内容だけでなく、言葉の選び方や提示する情報の順番など、一緒に回診しているメンバーの一人一人が回診中に長い時間をかけて指導・アドバイスしてくれます。こちらから「○○の疾患について調べてくるから2時間後にプレゼンさせてほしい!」とお願いしたら快く時間を取ってくださったこともあり、学生指導に対してとっても熱心だというのが病棟実習の印象です。
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余談ですが、Vanderbiltでは電子カルテがつい4ヶ月前に新システムに移行しました。EPIC Hyperspaceという名前なのですが、個人的にスタート画面がとっても好きです。
ちゃんと夜になるんです!かわいい!たまらないです。
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2. 外来実習
外来実習は病棟実習ほど朝早くありません。
- 7:45 Morning Conference(病棟実習と同内容)
- 8:30 外来実習
- 12:00 Noon Conference(病棟実習と同内容)
- 17:00前まで 外来実習
シンプルですね。とにかく一日外来にいます。
アメリカでは日本と違って、患者さんが部屋で待っているところへ医師が訪ねていくというシステムです。医師は基本的にオフィスで待機し、オフィスのモニターで患者さんが来たかどうかを確認します。
学生の実習内容としては、まずモニターで次に来る患者さんを予想し、患者さんのカルテで来院目的・検査結果・現在の処方薬などを把握します。患者さんが部屋に入室したら訪ねに行き、問診や診察をします。その後オフィスに帰り、上の先生にプレゼンし、上の先生からたくさん試問をされた後に先生と患者さんのところへもう一度行って診察終了です。必要な情報を抜粋し、話を聞き、まとめ、発表し、と内容が盛りだくさんで、一日実習した後にはすごく頭を使ったなという感じがします(笑)。
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一週間実習をしてみて一番感じたのは、とにかく学生の自主性が試される環境だということ。
私は外来実習の初日、一人で勝手に患者さんを訪ねに言っていいのかわからないのと、モニターの見方がよくわからなかったのとで、午前中はただ先生についていくだけで終わってしまいました。その後先生に患者さんを一人で診に行ってもいいか聞いたところ、先生から "Anything you're comfortable with." つまり「好きにしていいよ」との返答。その時に、おそらくVanderbiltの学生実習では「○○をしてもいいですか」と聞く前に勝手に自分で行動して、先生には事後報告するスタイルで問題ないのだなと感じました。翌日からは要領を掴んできたのもあって、一人10人前後自分で診察するようになり、実習の充実度が格段に上がったなと感じています。
聞く前にまず動く。これが実習の密度を濃くするコツだと感じました。
次回はアメリカの医学部の素敵な伝統、Match Dayについてお話しします!
本日のおまけ
小児病棟の中には子どもたちが大好きなアイスクリーム屋さんがあります。
私は自称アイスクリーム中毒なので、本当によくお世話になっています。
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